次期政府専用機は双発で大丈夫か

現在の日本政府専用機はボーイング747−400である。一方、アメリカ大統領専用機はボーイング747−200、ロシアの大統領専用機はイリューシン96である。いずれも共通しているのはエンジンが4発である点だ。

アメリカ政府は次期大統領専用機としてエアバス A380またはボーイング747−8を候補として検討している。その大きな理由がやはりエンジンが4発である点である。その一方、次期の日本政府専用機は双発のボーイング777に決定、すでに完成している。

双発機より4発機の方が絶対安全とは言い切れないが、エンジントラブルの際を考えるとエンジンの数が多い方が有利な点は否定できない。双発機の場合は片肺になっても飛行を継続できるが、エンジンが2基が停止すれば滑空を余儀なくされる。一方で4発機の場合であれば2基が停止しても飛行の継続は可能である。特に山岳地帯や洋上でのエンジン停止を想定すると、4発機の方が圧倒的に有利である。

双発ジェット旅客機の洋上航行が認められ、実際に乗客を運んでいることを考えると双発機を政府専用機に選ぶことを一概に否定できないが、要人輸送を考慮した際に4発機を選択する方が危機管理上好ましいと言える。

 

 

悲劇と生還 航空事故から見る世界

人間は乗り物を発明したと同時に、事故をも発明しました。死のリスクを背負い到達しようとしている境地は何なのか。生命現象と意識の謎を追求する中で、過去の航空機事故から人間と世界の矛盾を俯瞰し、安全への追求で見えてくる未来を考察してゆきたいと思います。

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